〜起き上がる瞬間がツライ人へ。整骨院が本当の原因を解説〜
「朝起きると腰が痛い…」
「動き出すまでが地獄」
「起きて10分経つと楽になるのに、なぜ朝だけ痛いの?」
整骨院でも特に多い相談のひとつが、
“朝にだけ腰が痛くなる”問題 です。
しかし、日中はそこまで痛くないことも多いため
「寝方が悪いのかな?」
「歳だから仕方ない?」
と軽く思われがちです。
実は、朝だけ腰が痛いのには 明確な医学的理由 があります。
しかもその多くが、日中の生活のクセ → 夜の身体の変化 → 朝の痛み
という流れで起きています。
今日はその仕組みを整骨院の視点で、分かりやすく解説します。
【 ① “朝だけ腰が痛い”人に共通する3つの特徴】

多くの患者さんをみてきて、朝だけ腰が痛い人には
次の3つの共通点があります。
❶ 日中に腰への負担が蓄積している
座りっぱなし、立ちっぱなし、中腰、運動不足…
日中の姿勢が原因で 筋肉・関節が疲れ切った状態 のまま夜を迎える。
この疲労が、寝ている間に“回復できない”状態になると
朝に痛みとして出ます。
❷ 寝ている間に筋肉が固まりやすい
睡眠中は体温が下がり、血流も少し低下します。
その結果、筋肉や筋膜が
- 冷える
- 固まる
- 動き出しが悪くなる
という状態になります。
特に腰・骨盤周りは冷えやすく固まりやすい部位です。
❸ 朝、急に動こうとして“関節に負荷”がかかる
固まった筋肉 × 含水量が増えた椎間板 × 硬い関節
この状態で急に起き上がると、腰に負担が集中します。
つまり、
固まった身体を一気に動かす → 痛い
という流れです。
【 ② 実は椎間板の“含水量”が深く関係している】
整骨院目線で最も重要なのが、
椎間板の含水量(吸った水分の量) です。
◉ 椎間板は寝ている間に“水を吸う”
椎間板はスポンジのような組織で、
一日中、体重で押しつぶされ続けています。
しかし寝ている間は体重負荷が減るため、
→ 水分を吸って“膨らむ”
という性質があります。

◉ 朝の椎間板は“一日の中で最も膨らんでいる”
膨らんだ椎間板は伸び縮みしにくく、
負荷がかかると痛みが出やすい状態。
だから、
- 朝、顔を洗う時に前に曲げる
- 急に起き上がる
- 寝返り直後の動き出し
このタイミングで腰が痛くなりやすいのです。
◉ ヘルニアぎみの人は特に朝が痛い
椎間板が膨らんでいる状態は、
ヘルニア症状を“強く出しやすい状態” になります。
・椎間板が後ろに押し出されやすい
・神経に近くなる
そのため、
「朝だけ痛い」=椎間板由来の腰痛の可能性大
と言えます。
【 ③ 朝だけ痛いのは“筋膜”の性質も大きい】
筋膜は夜の冷えと血流低下で、
水分が抜けて “パサパサ”→伸びにくい 状態になります。
特に腰周りの筋膜(胸腰筋膜)は大きくて固まりやすい。
これが伸びないまま動き始めると、腰痛の原因となります。
【 ④ 実は“寝返りの少なさ”も大きな原因】
寝返りは、寝ている間の“唯一の体のメンテナンス”です。
でも朝だけ痛い人ほど、寝返りが少ない傾向があります。
● 肩こりが強い
→ 肩や首が固まって寝返り自体が打てない
● マットレスが柔らかすぎる・硬すぎる
→ うまく体を動かせない
● 疲労が強すぎる
→ 寝返りを打つだけの体力が夜に残っていない
体が動かないまま6〜8時間固まるので、
朝に最も症状が強く出るのです。
【⑤ 寝る前の身体の状態が“翌朝の痛み”を決める】
意外ですが、
朝の腰痛の原因は「寝る前」に作られます。
- スマホ首のまま就寝
- 腰が反った姿勢で寝る
- ソファで寝落ち
- 軽いギックリ腰寸前の状態で就寝
- ストレスが強い(交感神経優位のまま寝ている)
これらがあると、寝ている間に体が回復せず、
朝の痛みに直結します。
【 ⑥ 今日からできるセルフケア“朝の腰痛対策ベスト5”】
① 起きる前に「3つの動き」でスイッチを入れる
布団の中でOK。
1.膝を左右にパタパタ揺らす(10〜20回)

2.膝を抱えて腰を丸める(10秒)

3.股関節を軽く回す

これだけで“動き始めの痛み”が激減します。
② 寝る前に“腰の筋膜”をゆるめる
- お尻ストレッチ

- 股関節ゆらし

- 呼吸を深くして副交感神経を優位にする
これを5分やるだけでも翌朝が変わります。
③ 水分をしっかり摂る
筋膜と椎間板は水分でできているため、
脱水は痛みの原因に直結します。
④ 寝返りを打ちやすい枕に変える
低すぎる枕は寝返りが減ります。
目安は「肩が自由に動かせる高さ」。
⑤ スマホ姿勢のまま寝ない
首が前に落ちた姿勢のまま寝ると
背骨の本来のカーブが崩れ、腰痛を悪化させます。
【 ⑦ まとめ:朝の腰痛は“身体のサイン”】
朝にだけ痛いというのは、
- 椎間板が膨らむ
- 筋膜が固まる
- 寝返りが少ない
- 日中の負担が蓄積している
といった身体のサインです。
放っておくと
「朝だけ → 午前中ずっと → 常に痛い」
という流れに移行することも珍しくありません。
逆に、
原因を正しく整えれば、朝の痛みは最も改善しやすい腰痛
でもあります。
当院では、
痛みの原因を細かくチェックし、
あなたの身体に合った施術で
朝の腰痛を根本から改善していきます。
「朝の痛み、もう慣れたから…」と思っている方こそ
一度ご相談ください。