だいぶ気温も下がってきて寒い日が続きますね!
寒いと手足の冷えなどを訴える方が多くなりますね。
冷え以外でも寒さで訴えることが多くなってくるのは「頚や肩の凝り」ですね~

冷えによる頚・肩凝り
そのメカニズムと対処法をお話していきます。

どこから入る!?冷たい空気

東洋医学的に体内に冷たい空気が入っていく経路が二つあります。

まず一つ目が至陰

至陰というツボ。足の小指の外側

「足の太陽膀胱経」という経絡に属して、足の小指の外側にあります。

ここから入るとふくらはぎや腿裏を通って、背中~肩、頚へと冷たい空気が流れていき、身体の背面全体を冷やしてしまいます。
ここから入った冷たい空気は局所的に留まるわけではないので、身体の張りとかよりも、寒気などの冷えの症状として現れることが多いでしょう。 

大切なのはもう一つの侵入経路です!

風門

風門というツボ。第2胸椎の外2横指にあります

です。
風門は肩にあるツボで、第2胸椎の外2横指にあります。

身体には衛気という体表を覆うバリアみたいなものがあるのですが、この衛気が背面側のそれこそ風門あたりが薄くなってしまっているのです。

風門は読んで字のごとく風の門です。ここから冷たい空気が体内に侵入してきます。
それが頚を昇って風池というツボに溜まります。

風池というツボ。後頭部の骨の下に窪んでいるところ

風池は頭の後頭部の骨の下に窪んでいるところに取ります。
グーっと押されると気持ちの良い所ですね!

ここに冷たい空気が停滞してしまうので、血液の流れが悪くなってしまい、筋肉が硬くなり、神経や血管を圧迫してしまうことによって頚・肩凝りだけではなく頭痛が出てしまうことがあります。

これからの時期はここは風邪にも注意が必要なところです。

予防と対処法

このお話をする前に何故そこから入るのかということを説明すると...
東洋医学的なお話にはなりますが、
身体のまわりには「衛気」という目に見えないバリアのようなものがあります。

これによって、外邪と言われるもの(このお話の場合は冷たい空気のことを指します!)から身体を守るのですが...
これは腎という臓器から出てくると言われています。

東洋医学的に腎は臍と鳩尾のちょうど真ん中あたりにあると考えられていました。

そこから発生するので体幹部は衛気が十分に行き届いているが、頚や足先には不足しがちになってしまうのです。

では予防法のお話に移りますが、
この衛気の代わりになるものが服などです。

足先の方は靴下や靴を履いていることが多いためガードできますので、足の至陰穴から体内に入ってき症状が出るのはあまり多くはないでしょう。

しかし、頚もとは空いてしまっていることが多いので、ここから体内に侵入し症状を引き起こすことが多いです。

なので、ハイネックの服を着る・マフラーやネックウォーマーをすることにより、頚の後ろから冷たい空気が体内に侵入することを防ぐことができます。

万が一冷えてしまった場合は、温めましょう!

冷たい空気は東洋医学的に寒邪と呼ばれ、気を滞らせる性質を持っています。
温めてあげることで気の巡りを解消し、頚・肩凝りを緩解させることができます。

当院ではお灸によって温めてあげることができます。

お灸

 他にも、姿勢が悪く、頚が前に出てしまっているような姿勢になっていると、頚の後ろが空気にあたる面積が多くなってしまうため、上記のような状態に陥りやすくなりますので、そこも注意しておくと良いでしょう!

その他注意点

これまでのご説明をさせていただきましたが、
「やっているよ!でも...」
っという方も少なくありません。

では、そのような人たちは夜寝ている時はどうでしょうか?

寝ている時というのは一番無防備な状態になっています。
身体はお休みモードなので、日中の身体を守る機能も停止しています。
このタイミングで頚の後ろから冷たい空気が体内に入り込んでしまうことが多いです。 

では、この時はどうしましょう?
「ネックウォーマー」をつけて寝ましょう!
マフラーだと思いがけず頚が絞まってしまう恐れがありますので、ネックウォーマーの方が良いでしょう!

足先の方は、気になる人は靴下を一枚履くだけで大丈夫です!
何枚も履いてしまうと暑くなって汗をかき、逆に冷えてしまうことがありますのでご注意ください。 


いかがでしたか?
身体が冷えると他にも様々な症状が出てきますが、今回は頸・肩凝りに限定してお話ししました。
この時期に頚・肩凝りが毎年強くなるような方は試してみてください。 

最後までお読みいただきありがとうございました。